先日、帝国ホテル大阪で
「サルコペニアの現状と課題」
というテーマで大阪大学医学部老年総合内科 杉本研先生のお話を拝聴してきました。
筋力が低下し、歩行速度が遅くなると
「サルコペニア」
という状態になり圧倒的に寝たきりに近づくと言われています。
具体的には、65歳以上の高齢者で、歩行速度が1m/秒未満、もしくは握力が男性25kg未満、女性20kg未満である場合で、さらにBMI値が18.5未満、もしくは下腿囲が30cm未満の場合にサルコペニアと診断されます。
亡くなる直前まで元気だったというPPK(ピンピンコロリ)と長らく寝たきりとなり亡くなるNNK(ネンネンコロリ)ですが、当然ほとんどの方がPPKを希望されています。
しかし、杉本先生のお話では憧れのPPKは
男性10%
女性ではほとんどなし。
ということで
ほとんどの日本人が1年近くのNNKとなるのが現実です。
サルコペニアと糖尿病の関連も大きな問題です。
糖尿病があるとタンパク質が減少し筋肉がつきにくくなり、健常人と比較すると7、8年早く筋力低下がやってくるそうです。
つまりはPPKを望むなら
①糖尿病にならないよう糖質を適度に制限する。糖尿病の人は治療を積極的に。
②20分間、息切れする程度の有酸素運動を週に3回以上する。
③タンパク質の摂取を心がける。
整形外科的な私からのアドバイスは
④50歳を過ぎたら骨密度を年に1回は測定し骨粗鬆症を予防する。骨粗鬆症の人は治療を積極的に。
⑤立ち座り、歩くの姿勢をパーソナルトレーナーに調整してもらう。
⑥足ゆび荷重と内ももの筋肉を強化しインナーマッスルを維持する。
NNKなんてまっぴらですよね。
「病は気から」
前向きに情熱を持って生きていきましょう!