こんにちは。メディカルフィットネスMLFトレーナーの杉江勉です。
『より良い充実した日常生活を!』を合言葉に著します。
当スタジオには、頚部に問題を抱えた方々も来館されます。頚部脊柱管狭窄症、変形性頚椎症、頚椎ヘルニア、頚椎滑り症、ストレートネック等です。
上の図を参照下さい。背骨は、下から仙骨・腰椎(5個)・胸椎(12個)・頚椎(7個)と、滑らかなS字カーヴを描くように構成されています。そして一番上に頭部が置かれています。
頭部の重さは、体重の約10%と言われています。体重60kgであれば、6kgにもなります。私たち人間は、結構重たいモノを一番上に乗せて生活しているわけです。こんな状態で歩行をするれば、頚椎から仙骨にかなりの衝撃が加わります。
この衝撃をいかに和らげるかという課題を克服したのが、『滑らかなS字カーヴ』です。背骨がストレートであれば衝撃を吸収できませんが、S字であれば巧くたわんで吸収してくれます。
が、ここで注意しなければなりません。『たわむ』ためには、それぞれの椎間関節(椎骨と椎骨を結ぶ関節)が動かなければ、たわみません。
先ほどの背骨の図をもう一度参照下さい。
胸椎だけが肋骨と関節を造り、頚椎・腰椎に比べて構造的に非常にしっかりした仕上がりになっています。心臓、肺といった重要な臓器を護るために強固な造りにしたわけです。
ところが、強固な構造であればあるほど柔軟性に乏しくなります。逆に言えば、頚椎・腰椎は剛直性に乏しくなります。柔軟性に乏しい胸椎であれば、動かさなければさらに固くなり、胸椎の椎間関節の可動性は減少していきます。
頚部にトラブルのある方々のレントゲン画像をカンファレンスで観させて頂くと、ほぼ間違いなく胸椎部に骨硬化像(骨が白く写る)や骨棘(トゲ状になった骨)があります。
何故こうなるのか?胸椎部が可動性を減少させて剛直化しようとしているからです。
胸椎の可動性が減少すると、背骨は巧くたわみません。でも頭部は一番上にあって、背骨は常に衝撃を吸収しなければなりません。頭部は待ってくれません。
胸椎が剛直化して『たわむ』という仕事を拒否するなら、腰椎・頚椎はその代行しなければなりません。特に頭部の直ぐそばの頚椎は大変です。直接重たいモノを支えているわけですから。必ずオーヴァーワークになります。その先には、頚部のトラブルが待っているわけです。
では、この頚部のトラブルを少しでも解決するためにはどうすれば良いのでしょうか?答えは、胸椎の可動性を向上させれば良いのです。では、どんな方法で?
その前に、魚が釣れた時の釣竿を想像して下さい。竿先はしなっていますよね。何故しなるのか?それは、釣人が竿尻をしっかりと握っているからです。別の表現をすると、何処かを動かすためには何処かを固定しなければならないということです。
胸椎の可動性向上対策の話に戻しましょう。
この『何処かを動かすためには何処かを固定する』という理屈を使えば良いのです。
剛直性に乏しい腰椎を剛直化させて(腹部の筋肉をしっかりと緊張させて)、柔軟性に乏しい胸椎を柔軟化させて(胸椎を捻る・曲げる)あげれば良いわけです。
というようなエクササイズを、私はお薦めしています。
『解りやすさ』を心がけています。
真(まこと)を込めて運動指導致します。
私と一緒に『いつまでも歩けるカラダづくり』しませんか?
健康運動実践指導者
健康運動指導士
PHI公認ピラティスインストラクター
JNFA公認NWベーシックインストラクター
杉江 勉
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