10月1日(日)、私たちのクリニック3階、メディカルフィットネススタジオ ムーヴ・ライク・フローイングで医療系セラピストを対象としたワークショップ、
「整形外科疾患に繋がる下肢バイオメカニクス理論と実践」
を開催しました。
今回、横浜から東京を中心にパーソナルトレーナーの育成で活躍されている安田先生をお招きして実技指導をしていただきました。
休日に、しかも7時間もの長時間のワークショップであるにも関わらず、多くの方が参加申し込みしてくださり、ホームページの告知後1週間ほどで定員となりました。
今回は、明日から使える実技の指導が中心であり、定員は限定させていただきました。
参加者は、理学療法士、パーソナルトレーナー、柔道整復師、フットセラピストの方々でした。
ワークショップの初めの50分間は私の整形外科医の立場からトレーニングに対する総論的な考えを解説させていただきました。
私たちの身体は生まれた時から
代償動作による老化が始まります。
最初の代償動作は足ゆびの機能の低下が大きな原因と考えています。
その代償動作が実際に痛みやしびれなどの症状として現れるには30年以上かかり、脊椎、関節の変形に至るには40年〜50年の時間がかかります。
そのため、私たち運動療法を提供する者はいち早くその人の代償動作を見抜き、矯正しなければいけません。
今回のワークショップではその代償動作がどこに生じているのかを見抜き、そして短時間で痛みや違和感を改善し、クライアントの方々に正しい筋肉の使い方を知ってもらうかを目的としました。
単なる症状の改善ではなく、下肢の単関節筋を主導筋とした動きを覚えてもらうことで症状を完治させ、脊椎・関節の老化を止めることを目指すのです。
安田先生の実技指導はどれも実践的でまさに明日から使える技術でした。
ハムストリングス、外側広筋の走行がイメージよりいかにずれているか、瞬時に大腿骨頭の位置と動きを正確に把握するコツなど、解剖学的な知識だけでは落とし穴にはまりそうなポイントを明確に教えていただきました。
長拇趾屈筋の機能低下で距腿関節のアライメントが崩れ変位が生じた距骨を矯正する実技は瞬時に足首が細くなる変化を見て驚きました。
私たちが試行錯誤を繰り返し技術を習得することも重要ですが、既に長年の経験と知識を持ち合わせている指導者の技術に触れて自分の形にしていくことがいかに重要かを改めて認識しました。
安田先生、横浜から早朝より来ていただき本当にありがとうございました。