睡眠と寿命

睡眠と寿命

ザ プリンスパークタワー東京で睡眠シンポジウムに参加しました。睡眠障害の治療に関心のある医師が全国から約1000人集まり最新の睡眠に関わる研究結果を拝聴しました。

睡眠は大切ということは医師でなくてもご存知だと思います。しかし睡眠と関わるホルモンや神経系のメカニズムは複雑で理解しにくい ものです。

私たちの睡眠は浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)を何度も繰り返しています。マウスに睡眠のサイクルを妨げる実験をすると早期に脱毛を生じ、数週間で死亡します。

ヒトでも睡眠不足が続くことで死亡リスクは2倍増加し、高血圧の発症も2倍、心疾患の発症に至っては6倍も増加します。

オレキシンという神経伝達物質は1998年日本人が発見し、睡眠と密接に関連していることが報告されました。今回のシンポジウムではさらにオレキシンの不足が自律神経系を介して糖尿病を引き起こすメカニズムが講演されました。オレキシンは朝の太陽の光を浴びたり空腹になると分泌が高まります。

オレキシンは朝、脳に作用し自律神経を介して覚醒に働き、食欲を増進させるのですが脂肪を燃焼させ、血糖値を下げ、肥満を予防する作用があります。

つまり夜寝る前に食事をとったり昼夜逆転の生活をすると、オレキシンが分泌されないため、目が覚めにくく、さらに血糖が上がりやすく脂肪は蓄積され肥満になりやすくなるのです。

オレキシンは体内時計との関連性があり7時間くらいの睡眠時間をきちんと取り、決まった時間に起床することで作用が出やすくなります。

4000年も前からヨガが存在し朝日を浴びて太陽礼拝を行い腹式呼吸で自律神経をコントロールしていたとしたら私たちの医学はようやく追いついたのでしょうか。

「寝る前3時間は食事をとらず、早寝早起きする」

異常低気圧で日本列島が記録的な大雪と暴風に襲われる日曜日に東京まで出かけて祖母に言われていた当たり前のことを学んできました。

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この記事の著者 :
橋間 誠

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