ノルディックウォーキング再考(3)
こんにちは。メディカルフィットネスMLFトレーナーの杉江勉です。
『より良い充実した日常生活を!』を合言葉に著します。
JNFA主催のノルディックウォーキング(以下、NW)セミナー(講義)のレポートです。テーマは、『NWと通常歩行(以下、OW)の違い』でした(同志社大学スポーツ健康科学部の竹田正樹教授による研究報告)。
今回は、『NWはOWに比べて筋活動はどの程度違う?』です。
研究報告では、筋電図を使って以下の上肢筋群と下肢筋群の筋活動を比較検討しました。
上肢:
①橈側手根屈筋
②上腕二頭筋
③三角筋
④上腕三頭筋
⑤大胸筋
⑥腹直筋
⑦広背筋
⑧僧帽筋
下肢:
⑨脊柱起立筋
⑩ヒラメ筋
⑪腓腹筋
⑫前脛骨筋
⑬内側広筋
⑭大腿直筋
⑮大腿二頭筋
⑯大殿筋
結果は以下の通りです。
NWはOWに比べて、
A. 上肢筋群・下肢筋群ともに全て筋活動が活発であった。
B. 上肢筋群では、特に橈側手根屈筋・上腕二頭筋・上腕三頭筋の筋活動が有意に活発であった。つまりポールを持って、突いて、押すという一連の動作が良く反映されていると言える。
C. 下肢筋群では、特に内側広筋と大腿直筋の筋活動が有意に活発であった。つまり膝関節伸展運動が活発であると言える。
以上のA~Cから、以下のことが考えられます。
1. 上肢筋群の筋活動はかなり高まる。上肢の筋力アップに加えて、肩こり予防の可能性がある。
2. 下肢筋群では、内側広筋と大腿直筋が活発に働くので、膝関節伸展筋群の筋力アップに効果がある。
結びです。
NWはOWに比べて、より強度の高い全身運動と言えます。そして加速しやすいです。だからビギナーの方が『OWよりも推進力があって面白い!』と楽しくなって張り切りすぎると、翌日筋肉痛になります(2~3日で快復しますが)。NWインストラクターに指導を受けられることお勧めします。
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