診察からトレーニングへの流れ

診察からトレーニングへの流れ

肩、腰、膝に痛みの出る原因は、インナーマッスルというカラダの奥の骨に近い筋肉で関節を安定させることができずカラダの表面に近くにあるアウターマッスルで関節を動かそうとするからです。

このインナーマッスルを使わない動作は背骨や関節の変形につながるだけでなく、尿もれなどの排尿トラブルにもつながり、やがては骨盤臓器脱(膣や直腸が裏返しになっておりてくる加齢変化)へつながり、みなさんを不自由な老後に導いていきます。

インナーマッスルは背骨、骨盤、関節を安定させる筋肉ですから、弱ってくると上半身がぐらつき始めます。

このぐらつきを止めようとしてほとんどの方は骨盤をねじる、足首をねじるなどの動作(代償動作、あるいはトリックモーションと呼ばれる)をしてしまいます。

レントゲンを撮って「こんなに背骨や骨盤、足首が曲がっているでしょう」と説明するとみなさん驚かれます。

もちろん、無意識でしているので自分のカラダがゆがんでいることには気付くことはありません。

また、硬い関節があるとその近くの関節は早期に老化し変形していきます。腰の変形などは典型的な例と言えるでしょう。股関節の柔軟性が悪い方は早期に腰の骨は変形しています。前屈をした時に床に手が届かない人は要注意です。

当院では、まず医師が診察を行い、必要に応じてレントゲンで患部の状態を評価します。そこからさらに痛みの原因を見つけます。

例えば、膝の内側の痛みであれば

  • 太もものウラが硬くなっている
  • 腰のそりがなくなっている
  • 靴のかかとの外側がすり減っている
  • 足ゆびが十分に曲がらない
  • ふくらはぎが硬くなっている
  • 外反母趾や扁平足がある

これらを短時間にすべてチェックします。

それから、立ち姿勢、イスの座り姿勢、イスからの立ち上がり方、靴やスリッパの選び方など日常生活動作にまで介入します。

まずは痛みを止める治療を開始し、痛みが軽減して終わりではありません。

そこからはみなさんの健康寿命を延ばす本当の治療、「運動療法」が始まります。